干し野菜の勧め

まぶしい光の中で爽やかな風が吹き抜ける5月。晴れた日は、野菜にもちょっと日光浴をさせてみませんか? お日さまの魔法がかかると、野菜がおいしく変身。食べ慣れた野菜でも、いつもと違う味わいを発見できること間違いなしです。

●手軽にできる「半干し」

干すというと「乾物」を思い浮かべる方も多いでしょうが、今回ご紹介するのは、乾物と生野菜の中間の「半干し」です。保存のためというより、野菜をおいしく食べるためのもので、短いものなら2~3時間お日さまにあてるだけ。作りたい料理に適した形に切り、お日さまの下で野菜を広げます。薄く細く切ったものほど水分が飛びやすく、干す時間も短縮できます。

●干し野菜は、おいしい

お日さまをたっぷり浴びた干し野菜には、生の野菜では味わえない魅力がたくさんあります。その第一は、野菜本来のおいしさを楽しめること。干すことによって野菜に含まれる水分が蒸発するため、素材そのものの味が凝縮され、旨みや甘みが強く感じられるのです。

●お日さまが下ごしらえ

干し野菜を使って驚くのは、下ゆでや塩もみなどの下処理がいらず、生野菜よりずっと短い時間で調理できること。干すこと自体が、ひとつの調理工程になっているのですね。水分が蒸発しているから、サラダや和え物も水っぽくなりません。火が通りやすいので、ソテーや炒め物、煮物などの加熱時間を短縮できます。揚げ物は、油ハネしにくく、手早くカラッと揚がります。味噌汁やスープでは、煮くずれしにくく、濃縮された野菜の旨みを楽しめます。味がしみやすいので、調味料も少量に。干すというひと手間を加えただけで、料理がシンプルになるのを実感できるでしょう。また、捨ててしまいがちな皮や葉なども、干すことで食べやすくなって、無駄なく使えるのもうれしいところです。

●干し野菜の栄養

野菜は、みずみずしいものほど栄養があると思いがちですが、干すことによって増す栄養もあります。
その代表選手は、しいたけ。生しいたけに含まれるエルゴステロールという成分は、紫外線にあたるとビタミンDに変化。天日に干すことによって、ビタミンDの含有量は生のときの何倍にも増えるといいます。ただ、市販の乾物製品は、天日干しではなく電気や温風乾燥のものが多く、製造過程ではビタミンDが作られません。市販の干ししいたけは、使う前に一度天日干ししてから食べるようにするとよいそうです。

太陽と風の力でおいしく変化する干し野菜は、自然の恵みを生かすことの大切さと楽しさに気づかせてくれます。新しい暮らし方の小さな実践として、ぜひ一度、お試しください。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です