夏野菜について

今年は、梅雨入りが早かったですよね。梅雨が明ければ、いよいよ夏本番。節電をしながら少しでも涼しく、と考えていらっしゃる方も多いことでしょう。クールビズなどさまざまな暑さ対策がとられていますが、食の面から工夫できることもありそうです。身体の熱をとり水分を補給してくれる夏野菜をおいしく食べて、この夏を元気に乗り切りましょう。

●夏野菜でクールダウン

梅雨が明けると、夏野菜の本格的な収穫期。ナスやキュウリ、トマト、ピーマン、オクラ、ゴーヤ、ツルムラサキなど、梅雨の間は生長を止めて雨に耐えていた野菜たちも一気に勢いづいて育ちます。暑さをものともせず育つ夏野菜は、エネルギーにあふれ、ミネラル豊富で水分たっぷりで色鮮やか。暑さで疲れた身体が、熱をとり水分を補給してくれる夏野菜を求めるのは、ごく自然なことなのです。特にウリ科(キュウリ、ズッキーニ、ゴーヤ、冬瓜など)やナス科(ナス、ピーマンなど)の野菜は、夏の暑さをやわらげる働きがあるそうですよ。ほとんどの夏野菜の故郷(原産地)は暑い国ですから、天然の冷却材として、大自然からのプレゼントなのかもしれません。

●ハシリとナゴリ

ひとくちに旬といっても、出はじめのハシリ(走り)と盛りを過ぎて終わりに向かうナゴリ(名残)では、味が違うことをご存知でしょうか? ハシリは皮が薄く水分が多いのですが、ナゴリになると皮は堅く張って水分も減ってくるのです。

たとえば、トマト。旬の終わりが近づくと、同じ苗木でも上の方の実は小さくなり皮も堅くなりますが、その一方、味は濃厚で甘くなります。これは、種を残すために自然と水分が切られて身が締まり、糖化するから。次の世代に命をつなぐため、糖度を増して栄養を蓄え、鳥などの外敵から身を守るために皮を堅くしているのです。なので、それぞれの味わいを生かすために、旬のものでも時期によって調理法を変えることをおすすめします。

包丁の入れ方は、基本的に「ハシリは縦切り、ナゴリは輪切り」。水分の多いハシリは、繊維を断つとアクが出やすいので、繊維に沿って縦切りするのです。火入れにも同じことが言えます。水分の多いハシリは高温で炒めて一気に水分を飛ばすと繊細な香りや旨みが生かされ、繊維が太く堅いナゴリはしっかり火を入れることで味が引き出されるといいます。その時期その時期の味わいを自然の恵みとして「いただく」ことで、私たちの身体をつくるエネルギーにもなっていくのでしょう。

四季の移ろいの中で、気温と地温と湿度を感じ取りながら育っていく季節の野菜たち。みなさんもこの夏は、夏野菜を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です